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研究内容

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A. ランタン型二核錯体を集積した機能性化合物についての研究

 ランタン型2核錯体は,2つの金属がお互いの近傍に配置されたことにより特異な電子状態を有しています。この二核錯体を集積させることで磁性,伝導性や気体吸着など特異な性質を持つ集積型化合物の合成を行います。

 例えば,ルテニウム (II, III)二核錯体をヘキサヘキサシアニド鉄 (III)イオンで集積した化合物は,低温で磁石としての性質を示します。

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B. 機能性フタロシアニンの研究

 フタロシアニンは,拡がったπ共役系により近赤外領域 (680 nm)に特徴的な光吸収帯を持ちます。そのため,太陽電池の色素やがん治療の光線力学療法 (PDT)などへの応用が期待されています。しかしながら,この物質は平面構造であるため溶媒への溶解性が低く,分子としての性質が理解され始めたのは比較的最近になってからです。
 そこで本研究室では,フタロシアニン環の周辺に様々な置換基を導入し,水などへの溶解性の向上および機能性ヘテロ多核錯体の開発に取り組んでいます。

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C. 多核金属錯体の磁気的性質とその応用開発

 金属イオンを集積すると,金属イオン1つでは観測されなかった性質が発現します。例えば,常磁性金属イオンを複数個並べると,スピン相互作用が生じます。
 用いる配位子を工夫することで,様々な構造の多核錯体を得ることができます。本研究室では,多核錯体の構造の違いにより磁気的性質に与える影響を調べ,その応用と開発を検討しています。

Screenshot_2021-03-21 2021研究室紹介 pdf(1).p
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